ビルメン業界の2017の動向と2018以降の課題 【掃除のつぼ まとめ】
早いもので今年も終わろうとしています。年末まで大変お忙しくなさっておられることと存じますが、どうかお怪我や事故のないようにくれぐれもご注意くださいね。
さてさて、世の中は値上げラッシュの1年となりましたー。
電気料金、ガス料金、は知らない間に少しずつ何回もあげてましたね。
食品では、バターやチーズ、小麦粉、かつお節、デンプン、食用油などが水準を上げました。
ティッシュペーパー、トイレットペーパーもそうです。
おやつや加工品などは、価格そのままで、内容量を10%程度へらす実質値上げが多くみられました。
原材料費や燃料費の高騰による値上げでした。
次に缶ビール。
缶ビールは10%ぐらい上がりましたね。
ビール派の皆さんにはショックが大きかったのではないでしょうか(涙)
6/1より、改正酒税法が適用されたためです。
改正酒税法の目的は、量販店やディスカウント店での過剰な安売りを防ぎ、中小の酒屋の競争力を高めて酒屋の経営を安定させることだそうです。
法律で中小の酒屋を守ろうとしたのです。
我々の業界にはこんなのないですよ。。。
法改正による値上げでした。
(また、年明けの春には、業務用の樽・瓶の値上げの発表もあり、お店での生ビールや瓶ビールは10%ほど値上がりするといわれています)
次に、運輸業界と外食産業。こちらは人件費高騰が理由で我々の業界と状況が同じです。
はがき(6月)52→62円
ヤマト運輸は個人向けで13~17%程度、佐川急便は5~10%程度。
日本郵便は「ゆうパック」の基本運賃を2018年3月1日から平均12%上げると発表。
なんと、ヤマト運輸のアマゾンへの値上げ幅は4割超とも言われています。
ガストやジョナサンのすかいらーくグループでは、サイドメニューを中心に値上げ。
鳥貴族では、280円均一 → 298円均一に 6%の値上げ。
人手不足による人件費高騰が原因です。
建築業界も人手不足からの人件費高騰が大きく、マンション建築費等はずいぶんコスト高になっています。
少し話しは変わりますが、介護業界では、賃金アップを国が主導でやっています。
介護職員ひとり月額1万円程度の処遇改善がなされ、手取り収入が確実に増えました。
これは私たちの業界にはないことですね。
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世の中の動きはこんなことが起こっています。
今の時代ならでは、もっともな出来事だと思います。
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私たちの清掃業界はどうでしょうか。
大阪の清掃パートさんの採用相場をみてみましょう。
平成20年頃までは、時給800円で採用できていましたが、
今の採用相場としては、最低でも時給1,000円。
大阪の中心地区になると時給1,200円にせまろうとしています。
9年間で、採用相場として、25~50%もアップしたことになります。
採用相場と募集相場のひらきが大きいのが現在の特徴です。
採用相場としてとらえておかなければいけません。
募集相場としては時給900円台も多くみられますが、採用に至らずに、本部の管理社員さんがパートの代務に現場を奔走している会社がたくさんありますから。
こんな求人もありました。
大阪市北区のビルの日常清掃で、平日8~12時、時給1,300円、交通費15,000円上限。
この求人はおそらくすぐに採用できるでしょう。
これは大阪の現段階の募集条件としては最上位です。
ホテル清掃などが先行し、時給1,200円級の募集も散見されるようになっています。
清掃パートさんの採用相場もぐんぐん上げてこれていることを感じます。
皆さんの請負料金の値上げも進んできているのでしょうね。
賢明な会社さんは動きが早いです。
どの業界も高賃金へどんどんとなっていきますから、他の業界に採用で負けないように、清掃業界も採用相場をあげていきましょう。
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余談ですがこんな話しがあります。
今年に開業したホテルで、ホテル社員の採用に難航して人手が回らないので、全面開業できずに、6割程度の部分開業のままで数ヶ月を経過しているホテルがあると聞きます。
業界こそ違えど、このような状況だけはさけなければなりません。
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来年2018年には、大阪の清掃パートさんの採用相場は時給1,200円ぐらいになってくると予想します。
東京の状況は詳しく知らないのですが、さらに50~100円は上でしょう。
正社員の採用相場は、大手企業の新卒の採用相場に連動しますので大幅なアップはないでしょうが、中途採用相場は、新卒相場なみではいい方は来てくれないでしょう。
正社員の仕事も大変です。清掃業界から他の業界へ転職する方も多くみられます。
清掃業界で働き続けてもらえるような給与・休日・時間体系をととのえることが重要です。
2018年は、このようなことを念頭に、人件費の目安を請負料金に反映させる・値上げのご相談も切実にお伝えしていく必要があるでしょう。
更に、2020年までは、もう少しあがっていくと思われますので、先も視野にいれておく必要があるでしょう。
考え方の転機、実行の必要が問われています。
今までの常識が通用しない未曽有の時代と言っても過言ではない状況なのです。
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いろんなことを好き勝手に書かせて頂きました。
それは違う! というお叱りを受ける部分もありそうですが、何卒ご容赦ください。
ビルメンの仕事に誇りをもち、ビルメン業界の発展とビルメン業界で働く人々の幸せを切に願う立場として 書かせて頂きました。
ビルメン業界と業界で働く人々にとって、2018年が飛躍のきっかけになる年になるよう祈念いたします。
今年も1年間、多くの皆さまからのご支援・ご協力を頂戴できましたこと厚く御礼申し上げます。
掃除のつぼは皆さまのお役立ちサイトとして、引き続きがんばってまいりますので、来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
今年1年間、本当にありがとうございました!
心より感謝申し上げます!!
掃除のつぼ運営責任者 水谷 豊
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