フローリングを手作業で剥離するための職人用ブラシ
フローリングの剥離作業は手作業に限るという考え方のためのブラシのご案内です。
いづれも「攪拌剥離」に基づいています。
下記 製品名『フローリングブラシ ”ジョニーライデン仕様” ぬり』
です。
短時間で素早く塗り広げる役割です
下記 こちらは製品名『フローリングブラシ ”ジョニーライデン仕様” かくはん』
です。
素早く破砕痕を付けながら溶解を促進します。剥離剤でワックスが溶けるのを待つのではなく溶けやすく
微細に刻んで汚水への代謝を誘導します。ブラッシングしながら溶解させます。
長ったらしい製品名ですがいたって大真面目に取り組んだ重要な役割を担う道具です。
ひざまづいて自分の両腕に収まる範囲だけを手作業し、そのブロックをコツコツとつないでいく地味な道具です。
その範囲には必ずウェットバキュームがあり、ウエス、リンス用と剥離水溶液を入れた水差しもあります。
個人差もありますがおよそ2㎡が1ブロックの実行領域です。たとえ10㎡の6畳間でも5回に分けておこなう極めて効率の悪さを感じる方法です。
敢えてそうした方法を選択するのは
①フローリングはジョイントから水を吸い込む
②ポリッシャーキャリーの重圧で伸縮する際も吸い込む
③吸い込んだ水は「突き上げ」を起こす
④「突き上げ」は治らない
⑤吸い込んだ水は抱きこまれて反りが発生、乾燥した秋冬には「わらい」(音なり)が発生することもある
⑥吸い込んだ水分により張りたてのフローリングと剥離後のフローリングのレベリングは同じではない
以上のリスクを極力回避したいからです。
そして最終的にのちのコーティングにつなげます。
上記の問題点に気づくまで永年、弊社では化学床の定期洗浄と同じ感覚でフローリングに水を使用してきました。
実際には気づいたのではなく大工歴50年の叔父の携わった増改築で床洗浄をおこなっていた時に、思いっきり頭を張られたからでした。
たっぷりと洗剤を塗り込み気にもせずポリッシングして何が悪いのか憮然とした態度をとった私に見せてくれたのは
逃げ場を失った水が染み込んだフローリングの裏側でした。バキュームでしっかり吸い込んでいたつもりが残留していました。
一線を画す建築業界と清掃業界の現実。良かれと信じて行なってきた施工技術の現実問題との乖離
そのことが何を意味するのか、のちにどのような影響を及ぼすのか、慣例化したその作業の是非を問う貴重な経験でした。
とはいえ、水溶化して回収する以外に確実にワックスを除去する方法がまだありません。
だからこそ「水害」が及ぶ時間を極力少なくするため、早く溶かし、早く回収し、そのルーチンを繰り返し、素早く対応できる範囲以上に広げない、
余分な押圧による吸質を回避する、バキュームしやすいかくはんされた水溶化した汚水。ジョイントに残留するゲルにも追従できるブラシであること
その結果がこのフローリングブラシです。
最終仕上げであるコーティングのための下地づくりの重要性を考える時、ワックスを完全に除去したとしてもフローリング素地にダメージを与えたとしたら
その時点で失敗ではないかと考えます。それだけにフローリングの剥離はきわめて難関であり、黙認されてきた課題が山積していると認識しています。
……Mr.Oに捧げる
諸元各項
サイズ:60×365×40
配列の特徴:手首への負担を軽減するセンターレス構造
ぬり:φ0.1
かくはん:φ0.2
頂角:55度 植毛ピッチを狭めて押圧に耐えうる配列であると同時に巾木サイドラインや90度インコーナーよりも鋭角に攻めることができる
ジョニーライデン仕様:架空の人物名。諸説あるがシャア大佐の愛機ZAKにちなんだφ0.3ではなくφ0.2であるところに差別化。わずかでも水分を浸潤したフローリングは
ZAKではなくφ0.2の方が傷つかない。敢えてゲルググと呼称することは控え、知る人ぞ知るのパイロット名にあやかった。